- 【平成28年問1】ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について
- 【平成28年問2】IT導入における業務分析について
- 【平成29年問1】IT導入における投資効果の検討について
- 【平成29年問2】情報システムの目標達成の評価について
- 【平成30年問1】事業目標の達成を目指すIT戦略の施策について
- 【平成30年問2】新しい情報技術や情報機器と業務システムを連携させた新サービスの企画について
- 【平成28年問1】ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について
- 【平成28年問2】IT導入の企画における業務分析について
- 【平成29年問1】IT導入の企画における投資効果の検討について
- 【平成29年問2】情報システムの目標達成の評価について
- 【平成30年問1】事業目標の達成を目指すIT戦略の策定について
- 【平成30年問2】新しい情報技術や情報機器と業務システムを連携させた新サービスの企画について
【平成28年問1】ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について
ビッグデータを活用したサービス提案の背景
事業環境と事業概要、事業特性
・宿泊施設をはじめ、レジャー施設紹介など、さまざまなサイトを運営するA社
・収益源は宿泊施設のサイト掲載料と、サイトから予約された際に発生する手数料。
ビッグデータ活用に関連する企業特性
・A社はビッグデータと呼ばれる情報をいくつも持っている。宿の予約情報、口コミ、周辺サイトも含めた閲覧履歴。
・情報は会員情報と紐づいており、会員情報では年齢、性別、郵便番号などを保持している。
ビッグデータを活用したサービス
新サービスの概要
・提案したサービスは、A社に蓄積されたビッグデータを活用した顧客へのレコメンドサービス。
・予約や口コミ、会員情報を機械学習で分析して、AIを用いて別のユーザーへのお勧めとして情報提供する。
今までのサービスとの違い
・今までのお勧め機能は、同じカテゴリのユーザーに、他のユーザーが予約した宿をランダム表示するだけであり、成果には繋がっていない。
・今回は複数の情報をAIに分析させ、パラメータを調整することで今までにないひらめきの様なレコメンド情報が出力できると考えた。
顧客と効果
・レコメンドに抽出される条件を有料プランに限定することで、宿の有料プラン加入数を上げる。
・レコメンドがユーザーにとって価値があるものであれば、会員数増加が見込める。
実現方法と今後の展開
・AI専門のコンサルタントに意見を求める。
・専門家目線で他に利用できる情報が無いか確認してもらい、新たなサービスにつながらないか検討する。
マネジメント層への提案と、評価及び改善
マネジメント層への提案と評価
・A社のもつビッグデータの価値と、レコメンド機能開発で得られるメリットを具体的な数値を用いて提案した。
・マネジメント層は、ビッグデータの価値に関して関心を示したものの、レコメンドだけではコストメリットが得られないとの評価だった。
提案の改善
・レコメンド以外でも、今回の取り組みが新サービスを生み出す可能性、また、その時の価値を過去のコンテンツを例に具体的に提示できれば良かった。
・進め方として、外部に協力を求めつつも、社内のメンバーで主導することで、AIなどのナレッジの蓄積し次につながるといった計画も提案できると良かった。
【平成28年問2】IT導入における業務分析について
事業目標の概要と業務分析が必要になった背景
事業目標の概要
・A社は衣料品の小売業を営んでいるが、数年前に立ち上げたECサイトの売上が急激に伸びている。
・事業目標として、ECサイトの売り上げ拡大と、運用コスト削減による利益の最大化を掲げた。
業務分析が必要になった背景と事業特性
・A社では、既存の商品管理システムと、ECシステムが連携されていないため業務上の非効率が発生している。
・ECサイト掲載情報は、専用の管理画面からスタッフが手打ちしており、掲載商品も取扱商品全体の3割程度にとどまっている。運用コストも高い。
・事業特性として、商品情報はメーカーから提供されるものにA社独自の情報をプラスしていく形になる。
・既存の商品管理システムの改修は難しい。
業務分析と企画したITの導入
原因を究明するために行った業務分析の手法、工夫
・関係各部署から数人を選抜してもらい、プロジェクトチームを結成。
・現在の業務フローと、理想とする業務フローを作成。工夫した点として、商品情報がどこでどのように追加されるかを可視化した。
・関係部門にアンケートを実施して、業務上の課題を拾い上げる。
企画したITの導入とその機能、性能
・新しく商品管理システムを構築し、そこから各システムにデータ連携する。
・商品情報は現在誰が修正中なのかをステータス管理で明確化した。
IT導入の投資効果説明と今後の改善
IT導入の投資効果説明
・全社の問題点と、システム導入後の姿を業務フローを用いて説明。
・システム導入コスト、システム導入効果をまとめ、費用対効果を数値で明確化。
・新システム導入でユーザーの業務がどのように変わるかを、部門ごとに説明。
今後の改善点
・ユーザーからのアンケートで課題を吸い上げたが、採用されなかった意見を今後どのように扱うか見当が必要、有効である者は2次開発等でシステム反映し、今後も採用しないものはユーザーにフィードバックする。
・業務のやり方を変えることに不満、不安のあるユーザーもいた。教育等、ユーザーとのコミュニケーションをどうしていくか考えていく必要がある。
【平成29年問1】IT導入における投資効果の検討について
経営戦略の実現を目指したIT企画の導入について
事業概要
・N社
経営戦略とITの導入について
・N社はレジャーサイトを運営しており、そこでの広告費が主な収入源。
・ライバルサイトの増加とともに、PVと広告収入が減少している。
IT導入の企画、ビジネスの継続、KPT
企画したITの導入
・レジャーサイトの管理画面を、運営会社に開放する。
・運営費用の削減と、リアルタイムな更新が可能になる。
ビジネスの発展と継続性について
・ライバルサイトと闘っていくには、継続的にサイトを改修し、機能追加を行っていく必要がある。
・そのための地固めの施策として管理画面の開放を行う。
・レジャーサイトの掲載内容や、管理画面で掲載できる内容に差を設けて、有料のプランも作成する。
KPT
・PVの5%アップ。
・管理画面利用割合を7割にする。
・有料プランからの売り上げ目標の設定。
事業部門への提案と改善
期待した投資効果を得るための提案
・事業部門に説明会を実施。
・チームを運用チームと、改革チームの2つに分けてリーダを立てる。
提案に対する評価と改善点
・現状の危機感、課題に関しては、業務部門と共通認識が得られた。
・体制の変更についても支持が得られた。
・目標については、現在の提携先にプランの説明を行うのが手いっぱいで、新規開拓は難しいとの事でった。
・改善点として、プランについてわかりやすいチラシを作成し、新規開拓は引き合いのあったところを中心として行う。管理画面利用割合の目標を7割から6割に減らすこととした。
【平成29年問2】情報システムの目標達成の評価について
情報システム導入の目的、概要と設定した目標値について
情報システム導入の目的及び概要
・T社
・数年前にECサイトを構築し売り上げが伸びているが、既存の商品情報システムと連携ができておらず、入力の手間が2重に発生している。
・新たに商品管理機能を作成することとした。
指標と目標値
①商品部門の入力業務の10%削減。
②ECサイトに掲載する商品を100%とする。
③システム導入により適切な業務の流れができること。
目標達成の評価方法と結果及び課題について
達成状況の評価方法と結果
・システム導入前後3か月間を対象とし、商品部門の商品入力時間を商品数で割った数値の推移を確認した。各月のデータ差分は数パーセントであり、システム導入後にこの数値が減ったという事は認められなかった。
・全商品に対する、ECサイトに掲載された商品の割合を測定した。100%であることを確認した。
・業務フロー確認は各部門へのアンケートと、商品入力を始めてからECサイトへ掲載されるまでの時間とした。アンケートではおおむね好評であり、ECサイトへ掲載されるまでの時間は平均で15%減少した。
抽出した業務面、システム面の課題
・商品部門の作業時間が想定していたほど減っていなかった。新しく追加した入力項目により商品1件当たりの入力時間が増加した為。
・EC部門の増加工数が予定を上回っていた。
経営層への説明と反応及び行った改善
経営層への説明
・システム導入後の商品部門、EC部門の業務量が想定を上回っている。
・ECサイトで増加した売上げと、そのために増加したコストの費用対効果を提示。
・ECサイトで売り上げの少ない商品を、ECサイトに掲載しないことを提案。
経営層からの意見と改善
・費用対効果は想定を下回っているが、業績に悪影響を与えるほどではない。
・ECサイトへの全商品掲載は顧客から支持されており、もう少し長いスパンで経過を観察したい。
・ECサイトのメンバー体制を強化。
・費用と、EC売り上げの経過を観察する仕組みの作成。
・売り上げの少ない商品に対する入力の手間を減らせるように、一部の必須項目の見直しを実施した。
【平成30年問1】事業目標の達成を目指すIT戦略の施策について
IT戦略に関する事業概要、事業目標、実現すべきビジネスプロセスについて
事業概要
・A社が運営する、レジャー施設紹介サイト。(Bサイト)
・広告収入が主な収益源となっている。
事業目標、実現すべきビジネスモデル
・業界No1であるが、近年ライバルサイトが力をつけており、PVが減少傾向にある。
・サイト機能を拡張し、ユーザーを確保すること、新たな収益の柱を立てることが必要。
事業目標達成のためのIT戦略
有効なIT
・サイトでの物販、口コミサイト、ユーザー課金といった施策を検討。
・特に、レジャー施設の情報掲載を課金制として、より高額なプランを契約してもらえた場合は、サイトのデコレーションを可能にしたり、特別な情報公開ができるようにすることを検討。
IT導入プロセスと推進体制
・Bサイトの5か年計画を作成し、毎年、機能追加及び前年度追加した機能の改善を行うこととした。
・チームを、企画・開発チームと、運用・営業チームに分けて計画を進める体制を考えた。
目標達成への貢献内容
・サイトの拡張では、開発費用と運用費用が増加する。新たな収益源で着実に売上を伸ばしつつ進めていく必要がある。
・初年度はレジャー施設の課金制を行うとし、具体的な金額プランから収益予想を算出し、目標達成のための地固めになると考えた。
経営層への提案と評価、改善
経営層への提案
・ライバルサイトとBサイトのPV変化を時系列で表示し、今後の収益予想とともに説明。
・対策として、Bサイト5か年計画を提示、追加機能を横軸としたガントチャートで説明。
・目標PV、開発費用、運用費用、売上予想、利益予測を年度ごとのグラフで定時、サイト運営は黒字を維持しつつ、8年以内に開発コストも回収できるとした。
・直近の施策と、新しいチーム体制について承認を求めた。
経営層からの評価と改善
・Bサイトの現状は危機感を持って受け止められ、直近の施策とチーム体制については承認された。
・5か年計画についてもおおむね問題ないとの事だが2点指摘があった。
・1点目は、ミニマムスタートが可能なものは前倒しを検討してほしいという事、2点目は成果が出なかった施策については撤退についても検討してほしいとのことであった。
・指摘事項を受けて5か年計画を修正した。
【平成30年問2】新しい情報技術や情報機器と業務システムを連携させた新サービスの企画について
企画の背景
事業概要、事業特性
・A社が運営する、レジャー施設紹介サイト。(Bサイト)
・収益は広告収入がメイン、ライバルサイトが力を伸ばしPVが減少している。
事業戦略、新技術を採用した必要性
・ライバルサイトにはない付加価値を設け、ユーザーを獲得する必要がある。
・新しい収益の柱として、レジャー施設への掲載有料プランを作成したがあまり利用されておらず、強化したい。
・近年では誰もがスマートフォンを持ち、情報収集や買い物を行っている。他サイトに先駆けて新技術を用いたサービスを開始する必要がある。
新技術を利用した新しいサービス
検討したビジネスプロセス
・レジャー施設の利用チケットのオンライン販売を企画した。
・あらかじめBサイトでレジャー施設のチケット引換券を購入し、利用当日はその2次元コードで施設の利用券と引き換える仕組み。
・利用チケットの自動発券機も開発し、自動発券が行えるようにする。
利用者の便益
・事前にオンライン決済することで当日の決済の手間を省くことができる。チケット販売所が混雑していても自動発券機を使えば待ち時間なく施設を利用できる。
・レジャー施設側も、チケット販売スタッフを削減しコストを減らすことができる。
・事前購入される為当日の利用者の予測ができ、利用者が少ない平日などは割引価格にするなど、レジャー施設側のマーケティングツールとしても活用できる。
投資効果
・新サービスは、Bサイトの有料プランを契約してくれた施設限定とする。
・自動発券機のレンタルサービスを行う。
・サービスを利用する施設を試算し、3年で開発コストをペイできると考えた。
新サービスの検証
サービス検証の対応策と経営層への説明
・3つの方法で検証を行うとし、経営層への説明を行った。
・①レジャー施設側が新システムに対応できるか検証するため、1つの施設で導入試験をさせてもらう。ユーザー側には引き換えの2次元コードをプレゼント配布する。
・②チケット購入、利用まで一気通貫での試験を行う。対象施設を5つに絞り、運営スタッフを派遣する。
・③サービスを利用した、ユーザー、レジャー施設にアンケート調査を行う。
経営層からの評価と改善
・サービスができたときにどれくらいのユーザーが利用してくれるのか、またその結果をもってどれくらいのレジャー施設がサービスを利用したいと思うかを調査してほしいとの指摘があった。
・事前調査フェーズを追加し、サイトを利用しているユーザーにアンケートを実施した。また、レジャー施設を訪れ普段Bサイトを利用していないユーザーに対してもアンケートを実施した。
【平成28年問1】ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について
ビッグデータを活用した新サービス提案の事業環境、事業概要について
事業環境、事業概要
・レジャー施設紹介を行うBサイトを運営するA社。
・Bサイトの収益は広告収入がメインであるが、近年ライバルサイトが増え収入が落ち込んでいる。
・数年前に、掲載情報に付加価値を付けた有料プランをスタートしたが契約数は延びていない。
・Bサイトは口コミ機能も有しており1日数百件の投稿がある。
ビッグデータを活用した新サービス
新サービスの概要、顧客
・口コミ情報を利用した、レジャー施設への販促ツールの提供。有料プランを契約した場合に利用できる。
・口コミ情報から抽出したトレンドキーワードと、A社会員の年齢、居住区、性別といった情報を組み合わせて検索ができる。
効果や効能
・レジャー施設が最新の流行をとらえ、そこに注力することで売上増が見込める。また、重要視されていない部分がわかりコスト削減にもつながる。
・ユーザーの意見が集約され、効率よくレジャー施設側に伝わることで、ユーザーにとってよりよい環境となることが予想される。
実現方法、今までのサービスとの違い
・ユーザーの投稿を形態素解析しDBに保存する。
・Bサイトの管理画面に販促ツールを追加して有料契約した施設のみが利用可能とする。
・レジャー施設は、年齢や、居住区、フリーワードで検索を行うと、投稿に含まれるキーワードがランキング表示される。
・月間口コミ数の推移や、レジャー施設と評価項目の組み合わせを点数化した統計情報を参照できる。
・口コミ検索は一般利用者向けの機能であり、レジャー施設の販促に活用できるツールとしたことが今までのサービスとの違い。
マネジメント層への提案と評価
マネジメント層への提案
・機能の概要を説明し、3年以内に有料プラン契約が目標に到達する見込みであり費用も数年以内にペイできるとした。
・契約数の根拠はレジャー施設への事前アンケートを提示した。
・今回の試みは、A社が運営する他のサイトでも利用できることをアピールした。
マネジメント層からの評価と改善
・仕組みを他サイトでも取り入れやすいようにそちらとも連携しながら進めてほしい。
・AIを用いて機能の価値をより高められないか検討してほしい。
・他サイトの担当者と協議し、機能の一部を共通プラットフォーム化する計画とした。
・外部のAIコンサルタントに相談し提案をしてもらった。提案内容は2次フェーズで対応する計画とした。
【平成28年問2】IT導入の企画における業務分析について
事業目標の達成に向けたIT導入について
事業目標の概要
・A社はIT企業大手であり、A社会員の登録を行うことで様々なサービスを利用できる。
・A社では、会員情報の利用と、会員価値向上を狙いとして、会員数を倍増させる事業目標を立てた。
業務分析が必要となった背景
・会員数増加の事業目標を受けて、社内で様々なコンテンツ、企画が立ち上がったが、会員登録画面を担当するチームに負荷が集中し全体スケジュールのボトルネックとなる状態となった。
問題の発見、究明とITの導入企画
問題の発見、究明を行った手段、工夫
・会員登録画面作成に必要な工程、工数を把握するために、業務を整理し、業務フローを作成した。
・全量を把握するため、企画段階のものも含め、会員登録画面の作成が発生しそうなものは情報を提供するように依頼した。工夫として、カスタマイズの最小限化、スケジュールの後ろ倒しが可能かも合わせてヒアリングした。
・調査、ヒアリング結果をもとに、今後のチーム業務の全体像が把握できる資料を作成し、対応を相談した。
導入を企画したITの機能、性能
・分析の結果から、開発メンバーを増強することで直近の対応は乗り切れそうであることが分かった。しかし、今後の開発と増え続ける保守工数を考えると別の仕組みが必要であると考えた。
・新しいITは、会員登録APIの開発である。各コンテンツがこのAPIを利用することで会員登録画面を独自に作成することができるようになる。
・会員の登録、参照、入力チェックの機能を備える。
事業部門への説明
投資効果の説明
・今後も継続的にコンテンツや企画サイトが立ち上がることが予想されるが、それらをスピード感をもって進めるにはAPIの開発が不可欠であるとした。根拠としては、調査で作成した資料を提示した。
・発生するコストと減少するコストを説明した。
・メリットとコストを比較して十分に投資する価値があると説明した。
改善すべきこと
・APIの利用に関して厳密なセキュリティ対策と、利用状況の監視が必要である。
・開発を行うコンテンツが利用しやすいように、シンプルでわかりやすい機能設計、ドキュメントの提供が必要である。
【平成29年問1】IT導入の企画における投資効果の検討について
企画したIT導入における、事業概要、経営戦略、IT導入の目的について
・A社は飲食店を紹介するサイトを運営している企業。
・店舗へのマーケティングツールの提供も行っている。
・競合サイトが多く、利便性を高めより多くのユーザーを獲得する必要がある。
企画したITの導入
企画したITの導入と投資効果の検討
・飲食店のブックマーク機能の導入を企画。
・飲食店ページからブックマークを行い、ブックマーク一覧画面にてカテゴリ分けやコメントの追加などの整理を行うことができる。
投資効果の検討
・ユーザーの利便性が向上し、サイトを利用するユーザーが増えれば、事業目標の達成に大きく貢献する。KPIはブックマーク一覧画面のPVと、一覧画面からの飲食店ページへの流入数とした。
・A社が所有している、会員情報(年代、性別、居住地域)と組み合わせてブックマーク情報を分析することで、飲食店のマーケティングに有効な情報が得られると考えた。またこれらの情報は他のコンテンツでも有効に活用できると考えた。KPIは利用ユーザー数と、ユーザー一人当たりの平均ブックマーク件数とした。
・ブックマーク機能は他のコンテンツとも連携できるように、ブックマーク追加、参照のAPIを開発するとした。KPIはAPIの利用サービス数と、APIの起動回数とした。
事業部門への提案と評価
事業無門への提案
・営業部門と、企画、開発部門へ2回の説明会を実施した。
・営業部門へは今回の機能で得られるようになる情報について説明し、飲食店のマーケティングツールとしての活用を依頼した。
・企画、開発部門に対してはAPIを利用したブックマークの活用について、想定される幾つかの事例を含めて説明した。また、ビッグデータについても活用方法の検討を依頼した。
評価と改善
・評価はおおむねよく、なるべく早い実現に向けて進めてほしいとのことだった。
・営業部門からは、同一カテゴリで他にブックマークされている飲食店を検索することで、飲食店がライバル店を知る為の目安として利用できないかという意見があり、マーケティングツールを開発している部署と企画を進めることにした。
・企画、開発部門からは、APIは追加、参照のみでなく、削除やコメント、カテゴリの編集機能も提供してほしいと要望があり、こちらを対応することとした。
【平成29年問2】情報システムの目標達成の評価について
情報システムの目標達成についてシステム導入の目的、概要、設定した指標と目標値について
事業特性と導入システムの概要
・A社はさまざまなコンテンツの運営を行うWeb系の企業である。経営目標としてA社会員を大幅に増やすことにした。
・会員登録画面は専門のチームが開発しているが、引き合いが多くなりすぎて作業遅延が発生し、コンテンツ開発のボトルネックとなってしまった。
・会員登録のAPIを作成し、各コンテンツがそれを利用するようにした。
指標と目標値
・コンテンツ開発スピードをアップさせ開発期間の10%短縮。
・新規開発コンテンツの半数が、APIを利用して会員登録を行う。
・会員チームの業務負荷の20%削減。
目標の達成状況の評価と結果及び課題
目標の達成状況の評価方法とその結果
・①コンテンツ開発スピードの10%アップ。
・カスタマイズ性の高い会員登録画面を作成したいコンテンツはAPI、最低限のカスタマイズで良いコンテンツは会員チームが画面を作成するとした。それぞれのタイプで会員登録に必要とした開発期間を確認し、API作成前と比較。
・API利用コンテンツは10%、利用しなかったコンテンツは20%削減となった。
・②全コンテンツの50%がAPIを利用する。結果は20%だった。
・③会員チームの業務負荷の20%削減。
・WBSごとの実績時間のうち会員登録画面の開発に関連するものを抽出し、API開発前後で比較。40%の削減ができた。
業務面、システム面の課題
・API利用コンテンツが予想よりも少なかったことが課題と考え、コンテンツ担当者にヒアリングを実施。
・APIが複雑で、読む必要のあるドキュメントも多い。という意見があった。
・システム面の課題として、低カスタマイズ用のAPIの開発を行うとし、APIの知見を広める工夫をすることを業務面の課題とした。
結果、課題の経営層への説明と評価及び改善
経営層への説明
・コンテンツ開発スピードは、コンテンツ全体の開発期間とその中に含まれる会員登録の開発期間を棒グラフにして、APIの開発前後での変化を視覚的に示し、ボトルネックが解消したとした。
・会員チームの業務負荷も客観的な数値を提示。
・利用コンテンツ数の目標は未達とし、未達の原因と今後の解決への取り組みを報告。
評価と意見を受けての改善
・経営層からはボトルネック解消を評価いただき、課題の解決を進める承認も得られた。
・指摘事項として、全体を総括してコストメリットがわかる資料の作成を求められた。
・発生したコスト、削減できたコストをまとめ、金額として評価できない効果は箇条書きでまとめ、報告書を作成した。
【平成30年問1】事業目標の達成を目指すIT戦略の策定について
私が携わったIT戦略の策定における事業概要、目標、実現すべきビジネスモデルについて
・A社は衣料品を扱う小売業を営んでおり、全国に100店舗以上を展開している。
・数年前にECサイトを構築し年間売り上げは50億円に達しており、事業目標としてECサイトでの売上50億円を目標にしている。
・ECサイトは試しとして構築したこともあり、商品情報の登録などを手入力に頼っている部分が多いという問題がある。事業目標達成のためには取扱商品の拡大及びスピードアップのために商品情報登録の効率化が必要である。
策定したIT戦略について
有効なITの内容及び事業目標達成への貢献
・ECサイトの売上を伸ばすために2つの課題がある。商品数が取扱商品の10%しかカバーできていない、予約販売に対応できていない。
・商品情報はA社基幹システムで登録され、ECサイトに取り込み、そこからECサイトに必要な項目を登録している。
・問題を解決するITの導入として商品管理画面の新規構築を行うとした。取扱商品の80%掲載を目標とする。
・商品登録画面を既存のものとECで統合し、ステータス管理を行うことで効率化する。
推進体制と導入プロセス
・既存の商品管理画面はレガシーなものであるが、商品担当者は長年システムに親しんでおり、変更する場合業務への影響が大きい。
・プロジェクト体制として、商品担当者、EC担当者をメンバーとして加え、関係部署と連携しながら進めることとした。
経営層への進言と評価、評価を受けて考慮したこと
経営層への進言
・ECサイトの商品数、売上の経過と、今後の目標をグラフで表示した。
・ECサイト売上目標の達成のためには商品管理画面の再構築による、取扱商品の拡充、スピードアップが必要であることを説明した。
・コストに関しては、運用コストと、開発費用を提示し、ECサイトの売上増により開発費用は1年でペイできるとした。
評価と評価を受けて考慮したこと
・評価はおおむねで問題なく、引き続きプロジェクトを進めるように指示があった。
・指摘事項として、今後のECサイトの改善、機能拡張も視野に入れてシステムの構築、項目の見直しを行ってほしとのことであった。
・項目の見直しを行う前提でシステム構築を行い、2次フェーズで商品管理画面の項目見直しも行うこととした。
【平成30年問2】新しい情報技術や情報機器と業務システムを連携させた新サービスの企画について
新サービスの企画における事業概要、事業特性、新技術を採用した必要性
事業概要、事業特性
・全国の飲食店を紹介するサイトを運営するA社。
・飲食店から得られる掲載料が主な収益源であり、基本の掲載プランに加え検索上位に表示されるオプションなどがある。
・飲食店の口コミ投稿も盛んである。
事業戦略、新技術を採用した必要性
・近年はライバルサイトが乱立し、業績が伸び悩んでいる。
・飲食店に有料オプションとして提供しているマーケティングツールの機能を強化して、口コミの情報を利用した新しい情報提供サービスを行うこととした。
新技術と業務システムを連携させた新サービスと利用者の便益、投資効果
新サービスについて
・AIを用いた口コミ情報の解析を行い、それをマーケティングツールと連携させて新サービスを開発する。
・投稿者の年齢、性別、居住地域と口コミの内容についての統計情報及びAIが分析し発見した特徴を見ることができる。
・近隣店舗の情報についても閲覧が可能。
利用者の便益
・店舗経営者は口コミをチェックして入るが、忙しいため細かく見ることはできていない。AIの分析結果を見ることで、有益な情報を短時間に取得することが可能となる。
投資効果
・システム開発にかかる費用を過去の開発案件を元に算出。
・AI利用については複数のコンサルティング会社に提案を依頼し、費用感とともに確認した。
・マーケティングオプションを利用する飲食店が5%増加した場合、開発費用は4年で消化できるため投資効果は十分にあると考えた。
新サービスの検証と経営層への提案
新サービスの検証を行うための対応策
・AIを利用して想定した結果を取得するシステムを構築可能なのかの検証が必要。AIのコンサルティングを行う企業に想定したシステムの開発が可能であるか、同じようなシステムの実績があるかを確認した。
・分析した情報を飲食店がどのように評価するかを検証する必要があった。システム開発前に複数店舗についてAI解析を試験的に行い、飲食店側の意見を聞くこととした。
経営層の評価と改善
・経営層からは好評を得て、計画を進めるように指示があった。
・指摘事項として口コミ機能を有する他のコンテンツでも利用できる可能性があるため、そちらも検討して欲しいとのことであった。
・口コミ機能を有する他コンテンツの担当者にも検証に参加してもらい、AI解析の仕組みを共有できそうであれば、共通のプラットフォームとして汎用的な開発を目指す計画を盛り込んだ。