情報処理を頑張ろうと思っているんだけど、実務の役に立たないってマジ?
はずけいに聞いてみよう。
私は新入社員時代から情報処理技術者試験を受け続け、現在は高度区分を5つ取得しています。
『情報処理技術者試験は実務の役に立たないのか?』について自分の考えを書いてみました。
まずは結論から
情報処理技術者試験は、めちゃくちゃ実務の役に立ちます。
なぜ、役に立たないと言われるのか
その理由は、「情報処理技術者試験」=「基本情報処理技術者」だと思われているからだと感じます。
情報処理技術者試験では、最初に基本情報を受験することになります。(もしくはAP)
基本情報が実務の約に立つかと聞かれると、あまり役に立たないかな。と思います。
実務でクロック周波数の計算を必要としたことは一度もありませんし、スーパープログラマーのOさんだって、回路入出力の問題に即答できるか怪しいものです。
ためしに、令和元年のFEの午前問題をざっと見てみました。
全部で80問ありますが「これは実務で使うな」と思ったものは、11問で全体の約14パーセント。
「知っていたらちょっといいかも」と思ったものは、18問で全体の約23パーセント。
残りの63パーセントは実務で使うことはまずないでしょう。これは、現在の私の業務から見た結果です。
ITには様々な分野があり、その分野ごとに必要とされる基本知識は違うので、これは仕方のないことかもしれません。
基本情報を持っている現場の先輩に件の質問をしても、「役に立たないよ!」と言われるでしょう。
役立つことを実感するのは高度区分から
私が、情報処理が実務で役立つなと感じ始めたのは、2つ目の高度資格であるネットワークスペシャリストを取得したあたりからでした。
もし、高度区分を3つ以上持っている人がいたら、聞いてみてください。
おそらく頭ごなしに「意味が無い」とは言わないはずです。
私が実務で役に立つと思った理由
網羅的な知識が付く
ITの実務では、知らない用語や、仕組みが出てくるのは普通のことで、その都度調べれば良いので別に困ることはありません。
ただその逆に、業務をやっているだけでは、触れることのなかったであろう用語や、考え方があります。
情報処理で網羅的に学習することでその知識に接する機会が得られます。
その分野に関して、自分は網羅的に学習しているという自信にもなりますし、新しい分野で仕事をするときに勉強したことが突然出てきたりしてうれしい気持ちにもなります。
システムの大まかな作りをイメージできるようになる
これが業務への恩恵としては一番大きいです。
初めて接するシステムに関して、仕様やテーブル構成の一部を見聞きしただけで、システムの全体像が見えてくることがあります。
これは、ネットワークスペシャリストや、データベーススペシャリストの午後2でシステムの構成を理解する学習を徹底的にやったからだと思います。
システム開発や保守・運用でたくさんのシステムに関わった人であれば、同じことを感じるかもしれません。
私は、そこまで多種多様なシステムに関わる経験が無かったのですが、経験の不足分を、問題文をやりこむことで補完されているように感じます。
論理的な思考が身につく
高度情報処理の午後2文章問題は、限られた時間で長い問題文を読み、問題に回答するポイントを的確に見つける必要があります。
「これがこうだから、こうなっているはずだ」「これはこうするべきだ」といった論理的思考が鍛えられます。
論文では言わずもがな、自分の考えを論理的にアウトプットする必要があります。
業務において、何をポイントとしてどのように進めるべきか、どのように伝えるのかといった訓練になります。
最後に
実務以外でも、資格の報奨金をもらえたり、転職で有利になったりとメリットはたくさんありますが、今回は実務で役に立つかという事に焦点を当ててお伝えしました。
また、業務で役立つのは高度区分からと書きましたが、いきなり高度区分を受験するのはお勧めしません。
理由は長くなるので、また別途記事にしたいと思います。
是非、情報処理に挑戦してみてください。一緒に頑張りましょう!