皆さんは、社会人になってから勉強をしていますか?
学生を卒業してから、一切やらないという人もいるかと思いますが、何か資格を取ったり、英語が話せるようになりたい等、勉強をすることも多いと思います。
働きながらの勉強は時間も取りずらいし、モチベーションもなかなか上がりませんよね。私もそうでした。
私は、12年間働きながら勉強を継続してきました。ここでは、時間の取り方をメインに自分の試してきた方法を紹介したいと思います。
勉強の目的
まず、私が勉強を始めたきっかけ、目標としたのは「情報処理技術者試験」でした。
この試験は毎年、春と秋に行われます。「基本情報処理技術者」に始まり、さらに上位の資格は「ネットワーク」「データベース」など、それぞれの専門分野に枝分かれします。
私は、この試験を新入社員のときから受け続け、「基本情報処理技術者」「応用情報処理技術者」「セキュリティスペシャリスト」「ネットワークスペシャリスト」「システムアーキテクト」に合格することができました。
この試験を受けた理由は、仕事に生かすため、自分の知識を証明するものが欲しかったからということもありますが、金銭的な面も大きかったように思います。私の会社では、試験のランクによって給料の上乗せがあり、例えばAクラスの「スペシャリスト」系の資格は給料が1万円加算 (重複は無し) され、さらに一時金が10万円もらえます(こちらは何度でも)。
目的としたものはもちろんのこと、勉強を続けたことで思いがけず得たものがあります。
それは、勉強する習慣と自分に合ったやり方です。ここからは私の試した方法を紹介します。
方法1.休日に図書館で勉強する
最初は家で勉強していたのですが、案の定集中力は長続きしませんでした。学生の時のような強いな義務感もないため、すぐに漫画や、ネットを見てしまうといった有様でした。
そこで考えたのが図書館で勉強するというやり方です。大き目の図書館であれば、必ず自習スペースがあります。休日になると図書館に向かい半日程度勉強をしました。
図書館での勉強のメリットは、一度始めてしまえば、数時間集中して勉強できることです。周りも学生さんを中心に、真剣に勉強している人ばかりで、「自分も頑張ろう」と力が入ります。
デメリットは、いくつかあります。
・利用者が多すぎるため(早めに行く、社会人席を使う等)席の確保や、行く図書館を工夫する必要があること。
・休日がつぶれること。
・せっかく頑張って行っても、数時間しか頑張れないこと(調子がいいときは4時間くらいいけますが、ダメな時は、集中できずに2時間程度で切り上げるときもあり、そんな時は自己嫌悪になってしまいます。)
・図書館に行くまでがとても億劫なこと。
方法2.仕事が終わった後、家で勉強する
次に試したのが、業務後に勉強するやり方です。
幸運なことに私は、SEとして働いているにもかかわらず、残業がほとんどない現場でした。毎日定時帰りなので、家についてから時間はたっぷりあります。
家に帰ってから、シャワーを浴びて、ご飯を食べ終わるのが8時くらい、そこから毎日1時間程度勉強をしました。あまりハードな仕事ではなかったからなのか、意外と業務後でも集中できました。
勉強する時間は、きっちりとは決めませんでしたが、50分から90分くらいだったと思います。切りがよかったり、集中力が切れたらやめるようにしていました。
この勉強法で良かったのは、短い時間なので集中して勉強できることと、習慣化したことで、それほど勉強するということに抵抗がなくなったということです。
デメリットは、たまにある残業や、飲み会の時は勉強ができず、リズムが崩れること、頭がつかれているのか、内容があまり入ってこないこともありました。
この勉強法のポイントとして、シャワー、ご飯など、必要最低限のことが終わったらすぐに、取り掛かることです。「5分だけ」などとテレビやネットを見ると、やる気が大幅に下がり、そんな日はあまり成果は上がりませんでした。
方法3.朝、早く会社に行って勉強する
この方法は、今でも一番効果があったと思っています。
普段の朝の行動を、全て1時間前倒しします。朝の電車はすいていてとても快適で、早朝のあまり人のいない会社もすがすがしく、コーヒーなんかを飲みながらじっくり勉強できます。集中を妨げるものもありません。
それに、朝の頭はとても効率がいいようです。読んだ本にこんなことが書いてありました。
簡単なことだから、朝飯前なのではなく、決して簡単でもなんでもないことが、さっさとできてしまい、それを朝飯前と呼んだのではないか。どんなことでも、朝飯前にすれば、さっさと片付く。朝の頭はそれだけ能率がいい。
外山滋比古『思考の整理学』より要約
ただ、私はこの方法を1年程度でやめてしまいました。その原因は(情けないですが)人の目が気になったからです。
朝の早めに出社している人は、意外といます。その人たちは朝から一生懸命仕事をしていて引け目を感じたのが一つ、それから、始業30分前くらいになると、ほかの方も続々と出社してきて、朝から勉強していることを、いかにもアピールしているようで嫌だったからです。
1時間早く起きるのを、習慣化するまでは大変ですが、一度慣れてしまえば大変なことではなく、また、勉強が一日の日課に組み込まれるので、勉強を始めるときの気力はほとんど必要ありません。
それから、1時間早く起きるということは、夜1時間早く寝るということが前提です。私は睡眠時間はとても大切だと考え、最低6時間は寝るようにしています(本当は7時間は寝たいです)。
方法4.毎朝、家で勉強する
基本的に上のやり方から、やる場所を家に変えた方法です。
いつもより1時間早く目覚ましをセットして、朝起きたら、すぐにコーヒーを淹れ、机に向かいます。家であっても朝の時間はとても集中できます。
最初のうちは土日は休みと決めてやっていたのですが、そうすると土日だけ起床が遅くなり、月曜日からリズを作るのが大変になるのと、2日間の時間は貴重(一週間の約30%です) だと考えたため、土日も続けるようになりました。
今、私が実践しているのはこの方法です。寝るのが遅くなった翌日は起きられない日もありますが、週に6日はコンスタントに勉強しています。
最後に
私が今思うベストな勉強法は、毎朝の1時間を勉強に充てて、それを習慣化するということです。
ただ、毎日残業で早く寝られない人や、そもそも夜型な人もいると思います。私のやり方は、すべての人にとってベストな方法ではないと思います。
「勉強を続ける」ということで、私は自分にマッチした勉強法と、それを実践する習慣を得ることができました。これは自分にとって何よりの財産だと思っています。皆さんも、試行錯誤して自分に合ったやり方を見つけてみてください。
最後の最後に、勉強するときいつも思い出してパワーをもらっている、ある本の一節があるのでご紹介します。
私は成功するまで頑張りぬく。
今日から、私は毎日の努力を固い樫の大木に加えられる斧の一撃だと考えよう。最初に打ち込んだ一撃では、木は微動だにしないだろう。第2撃もそして第3撃も同じだ。それぞれの一撃は無力であり、何の結果ももたらさないように見えるかもしれない、しかし、この子供のような一撃が繰り返されることによって、樫の木はついには倒れる。私の今日の努力もまさにこれと同じなのだ。
オグ・マンディーノ『世界最強の商人』より